過日、鹿児島県の市区町村の広報を読んでいるときに「アマミノクロウサギ」について知りました。 自分用のメモをかねて、簡単にまとめます。
1.アマミノクロウサギについて
環境省HP「アマミノクロウサギ」によると、
- 鹿児島県の奄美大島及び徳之島の2島にのみ分布する固有種
- 特別天然記念物
- 絶滅危惧ⅠB類(環境省第4次レッドリスト)
な真っ黒なウサギです。 大きさが1.3~2.7kgということなので、ペットで人気のネザーランド・ドワーフが1~2kgらしいので、少し大きめなのでしょうね。 写真で見るとこんな感じ。
耳が小さいですね。 さきほどのネザーランド・ドワーフに比べると、少しイカツイ顔つきですね。
2.生息を脅かす要因
環境省HPによると、2003年時点の生息数は、
- 奄美大島→2,000~4,800頭
- 徳之島→約200頭
とのこと。 絶滅危惧ⅠB類は「IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの」だそうです。 意識的に保護していかないとマズイ状態ということなのでしょうか。 ちなみにこの上は、絶滅危惧IA類 → 絶滅危惧I類 → 野生絶滅 → 絶滅 となるそうです。
さてアマミノクロウサギの生息が脅かされている要因として、次のことが挙げられています。
- 高齢級林の減少と分断化
- マングースによる捕食
- ネコやイヌによる捕食
- 交通事故★
沖縄でヤンバルクイナを代表とする固有種の生息を脅かす原因の一つにマングースがありますが、アマミノクロウサギについてもそうなのですね。 外来種の導入で成功した事例ってあるのでしょうか。 機会があれば調べてみたいですね。
それはともかく要因のひとつにある「交通事故」。 昔山道を車で走っていたときに、うさぎに出くわしたことがあります。 彼らは車のライトに硬直した後、道沿いに逃げるので、ずっと後を追いかける形になりました。 そんな記憶がありますので、同じウサギの修正としたらさもありなんという気がします。
3.市区町村の注意喚起「STOP!ロードキル」
奄美大島と徳之島の市区町村は、アマミノクロウサギの保護の意識付け・注意喚起として、広報内に次のようなコーナー記事があります。 例えば瀬戸内町の広報には次のような記事が。
(瀬戸内町広報・広報せとうち 令和6年5月号 No.782 P.27より)
前述の生息を脅かす原因のうち、一番人間がコントロールできるのは「交通事故」です。 その注意喚起として、市区町村は次のような取り組みをしています。
奄美市 | 広報内に「STOP!ロードキル」の記事あり。 |
瀬戸内町 | 広報内に「ストップ!ロードキル」として交通事故件数の記事あり。 |
龍郷町 | HPに「アマミノクロウサギ交通事故防止」の項目あり。 広報内にも交通事故件数の記載あり。 |
大和村 | トップページにアマミノクロウサギのアイキャッチあり。 広報内にも交通事故件数の記載あり。 |
宇検村 | 広報内に交通事故件数の記載あり。 |
徳之島町 | トップページのイラストが可愛い! |
運転時には気をつけたいですね。
4.アマミノクロウサギを見たい
そんなアマミノクロウサギですが、どうやったら見られるのでしょうか。
まずは「鹿児島市平川動物公園」。 ここで展示されているようです。
そして「じゃらん」によると、ナイトツアーでアマミノクロウサギを見るチャンスがありそう。
鹿児島を訪れる機会があれば、ぜひ会いに行きたいものです。
5.最後に
ひょんなことから気になったアマミノクロウサギ。 正直最初は「あんまりかわいくないな…」と思ってたのですが、写真を見るにつれ、短い耳がかわいらしく思えてきて。 不思議な魅力がありました。
野生で存続するために、我々でできることは気をつけていきたいものです。 まずは運転を注意して。
最後にかわいいイラストを。 ネザーランド・ドワーフと甲乙つけがたいかわいさ。
写真は「写真AC」から、イラストは「イラストAC」から利用させていただきました。